ネットTAM


参加メンバー〈スタジオメイト〉の声

第1回トークセッションレポート「アートマネジメントを志す心構え」
會田梨乃
東京都立大学 人文社会学部 人間社会学科 教育学教室
詳しく見る
會田梨乃
東京都立大学 人文社会学部 人間社会学科 教育学教室
Q. トークセッションでの気づき

私はこれまで何事においても、議論し、一つの解を見つけることばかりが大切だと思っていました。しかし野田さんと戸舘さんのプロジェクトで、とある古民家が地元のさまざまな人々の集いの場となっていく風景を見て、バラバラなままで居てもよい場所ごあることも、日々の生活を心豊かに過ごすための大切な要素なのではないかと考えるようになりました。アートも同様に、一つの正解をもとに優劣がつくものではなく、自他のありようがそれぞれに現れるにすぎないものであり、それは私の興味の中心である演劇でも同じことだと思います。

一方、他の参加者とお互いの興味関心について話していくなかで、自分には知識や経験が足りておらず、実践における具体的な問題点を見いだす段階に至っていないことを思い知りました。学ぶことと同時に、実践の場を見つけていくことが今後の課題です。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉
何をやっているかわからない大人と出会う場
明日
女子美術大学 芸術学部 アート・デザイン学科 アートプロデュース表現領域
詳しく見る
明日
女子美術大学 芸術学部 アート・デザイン学科 アートプロデュース表現領域
Q. トークセッションでの気づき

私は今まで、「公共性」という言葉について深く考えたことがありませんでした。 今はまだ学校の課題で空想の企画を考える程度ですが、社会人になり実際にアートプロジェクトを行うとなれば不特定多数の人を巻き込んで行うことになるので、扱う言葉の一つひとつに責任を持つべきだと気づき、今回のトークセッションで得た学びを忘れないようにするべきだと思いました。

また、同じアートマネージメントというものに興味を持ち、同じ熱量でディベートができることが楽しいことだと気づきました。 受講生の皆さんは今まで学んできたことも住んでいる場所も興味があるものも違うなかで一貫してアートマネージメントに対する思いの強さは共通しており、話をするなかで学びになる部分が多かったです。また、学ぶだけでなく自分が持っている考えが誰かの学びになる場面もあり、自信につながりました。 大学にいるだけでは出会えなかった方々と新しい刺激を得ることができ、とても充実した時間でした。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

「たった1人のためでもやることが公共性であるべき」
これから何に取り組むにしても頭に置いておくべき言葉だと思いました。

安達
東京学芸大学 教育学部 教育支援専攻 表現教育コース
詳しく見る
安達
東京学芸大学 教育学部 教育支援専攻 表現教育コース
Q. トークセッションでの気づき

今回皆さんとあらためて自分の今までのことを振り返ってみて感じたのは、やはり育ってきた環境や得てきた経験が今の自分たちに大きく影響しているということです。だからこそ、芸術文化全体をより豊かにしていくためには、豊かな芸術文化に触れる機会を幼いころに等しく与えることが必要なのだとあらためて感じました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

芸術の大切さや意義を分からない人もいる、という話がとても印象的でした。社会全体で見たら必要不可欠な芸術文化も、個人にフォーカスしたら必ずしも必要とはいえないのだということを思い知らされました。同時に、ここで必要なのは個人に芸術文化のよさを知れと押しつけることではなく、個人の経験の中に芸術の必要性を感じる瞬間を産むことなのだろうなとも感じました。

もえぎ
九州大学大学院 芸術工学府 芸術工学専攻
詳しく見る
もえぎ
九州大学大学院 芸術工学府 芸術工学専攻
Q. トークセッションでの気づき

「公共性」の成立には実は排除が伴っているというお話、「みんな」ということで見えなくなる誰かがいないかを考え、たった一人のためであっても施策を講ずることが「公共性」だというお話などは、社会包摂に関心をもって行っている自分の研究にも深くかかわってくる議論だと思いながらお話をうかがいました。同時に、私自身が近ごろよく考えてしまう、研究という行為や立場がもつ権力性・暴力性の課題にも重なり合ってくると感じました。アートマネジメントの実践、その背景で尊重されるべき概念、そして学問としてのあり方について、私の中でまだ何かしらの答えに辿り着いたわけではありませんが、モヤモヤとしていた点に向き合いあらためて考える機会となりました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

学部4年生の方が、「自分が所属している学部はアートを支持する人ばかりで、今日聞いたような話やアートがいかによいものかという話はずっと聞いてきた。だから逆に、アートの立場の人がしばしば対立する行政の立場などの人の話も聞いてみたかった」と仰っていたのが印象に残っています。彼女はアートに対する疑いの目も持っていて、アートマネジメントが無自覚的な価値観の強要にもなりえることを指摘されているように感じました。

小野地瞳
秋田公立美術大学 美術学部 美術学科 アーツ&ルーツ専攻
詳しく見る
小野地瞳
秋田公立美術大学 美術学部 美術学科 アーツ&ルーツ専攻
Q. トークセッションでの気づき

自分の大学や周りの環境にはアートマネジメントに興味を持って活動している仲間は少ないので、今回全国の学生と出会えて本当にうれしかったです。

皆がアートマネジメントに興味を持ったきっかけが、アート、という中でも美術、音楽、演劇...など重なる部分もありつつ少しずつ違うからこそ、話していてとても刺激的でした。

自分は普段都心からは離れているからこそ、この機会に全国で頑張っている学生と出会えたことで、今後に活きる心強い気持ちをいただきました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

参加者の方が、「なにかに興味をもって進んで行くのって、個人的な感情からでいいんだ、と思った 」というようなことを話していて年齢を重ねると大きく課題やテーマのようなものを捉えないといけないような気になってくるが、どんな時も、まずは自分の目の前のことや自分自身の感情を大事にものごとに向かおうとあらためて思いました。

カネゴン
慶応義塾大学 商学部
詳しく見る
カネゴン
慶応義塾大学 商学部
Q. トークセッションでの気づき

私は普段経営学を勉強していて、ビジネスの場では答えを求められることが多いと感じています。かつ数字や言葉でわかりやすい表現が受け入れやすいですが、今回アートの考えに触れ、答えをあえて決めない、ある意味でわからないをわからないままでよしとして、考え続ける姿勢に非常に刺激を受けました。これからは両方の思考法を併用していこうと思います。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

今回の参加者の方で「今回はアーティスト側の意見が聞けたからこそ、次は行政側の意見を聞きたい」という発言が印象に残りました。実際のアートマネジメントの現場にかかわる方々の意見をさまざまな角度からとらえることがさらにアートマネジメントへの理解を深めることにつながると思ったためです。

かんた
武蔵野美術大学 通信教育課程 芸術文化学科 芸術研究コース
詳しく見る
かんた
武蔵野美術大学 通信教育課程 芸術文化学科 芸術研究コース
Q. トークセッションでの気づき

芸術の公共性というテーマを通じて、他の参加者たちとさまざまなディスカッションができてとても刺激的な時間を過ごすことができました。

答えを簡単に出すことができない難しい問題ですが、野田さんが行ったアートプロジェクトのレクチャーを通して、芸術の公共性に対してどのような取り組みが行われているか実体験の説明を通じて、現実感を持って理解することができました。

また、現在の自分につながる幼少時の経験を見つけるワークショップでは、あらためて自省をすることができ、重要ではないと思っている小さな事柄も、複雑に関係しながら現在の自分をかたどっていることに気づきました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

出口さんの「お金儲けにならないのになぜアートをするのか、と尋ねてくる人たちにどうやって返答するか」という質問が印象に残っています。

くるちゃん
京都芸術大学 芸術学部 アートプロデュース学科 アートプロデュースコース
詳しく見る
くるちゃん
京都芸術大学 芸術学部 アートプロデュース学科 アートプロデュースコース
Q. トークセッションでの気づき

私は芸術大学に通っており、私からしたら芸術は人間に必要であるという考えが割と当たり前になっていて、いつもアートマネジメントの話を聞いていると芸術を必要としている側の話しか出てこないことに今回初めて気づきました。 アートマネジメントを考えることにおいて芸術側だけの考えだけでなく行政側の話も聞きたいと思いました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

就活に不安を持っている方の相談に乗っていたとき、自分の2番目に好きなことを仕事にするといった人がいたこと。

Kei Ryuguchi
秋田公立美術大学大学院 複合芸術研究科
詳しく見る
Kei Ryuguchi
秋田公立美術大学大学院 複合芸術研究科
Q. トークセッションでの気づき

オンラインミーティングで画面越しに参加者の皆さんの意見や野田さんのレクチャーを受けることと、いざ対面で顔を合わせてコミュニケーションを取りながら議論することは、内容の充実度がまったく違い、より「生」の声を共有することができたと思います。特に「公共」と言葉を考えるときに、自分自身が住んでいる地域での意味と、東京や大阪など都市圏に住む人々がとらえる意味にギャップを感じていて、どこかモヤモヤとした部分をトークセッションやグループワークでの対話の中で解消することができたことがよかったです。

「アートマネジメント」と一口にいっても、さまざまな分野があり考える視点や活動のあり方も多種多様な中で、実際の現場でものごとを立ち上げたり、ひととひとの関係をつくるときの苦労ややりがいなどを聞けたこと、そしてアカデミックな視点から一つのワードを切り取るだけで、こんなにも充実した時間を過ごすことができたこと、意見を交わす共通認識を持った学生が身の回りに多くいることに、あらためてこのような機会をいただいたおかげで気づくことができました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

戸館さんのレクチャーの中で印象に残った言葉です。さまざまな法律や制度は、文化芸術にかかわらず世の中のありとあらゆることの中で、人々が過ごしやすく物事が円滑に進む中で重要なものである一方で、線引きすることで救いきれない人々がいる・いるかもしれないという二面性があることを学びました。「公共の福祉」の名のもとで、権利主張の抑圧が過去も現在も起こっていること、また過去に起こったその歴史や背景を十分に学び、それらの制度や仕組みは「だれのもの」なのかを深く考えるようにしたいと思いました。

齋藤結
立教大学大学院 社会学研究科社会学専攻
詳しく見る
齋藤結
立教大学大学院 社会学研究科社会学専攻
Q. トークセッションでの気づき

とても貴重な時間を用意していただき、ありがとうございました。 「アートマネジメント」と「公共性」は、公共性の高いアートプロジェクトに特に関心のある自分にとって、重要なキーワードでした。アート(的なるもの)が文化政策の中でどう位置づけられているのか、そしてそれはよいように使われているだけなのではないか?と、常々考えていました。しかし戸舘さんと野田さん(そしてNadegata)のお話をうかがって、「詭弁とユーモアを用いて、けれど真面目に説明する」ことで「公共」とうまくつき合っていける可能性があるのかもしれない、と感じました。アートマネジメントは、まさにその間の調整部分でもあって、そこを担う人の意識によってどんなものになるのかが大きく変わるのだと思いました。

また、アートプロジェクトは時にパフォーマンス的な政策に加担せざるを得ないこともあるとしたうえで、「現場の人間が自覚して向き合うことが大切だ」という言葉にはとても心を打たれました。社会学という学問でアートを扱うにあたって、制度や構造からこぼれ落ちてしまうものや人のことを考えることが多いのですが、現場にいらっしゃる方がそうおっしゃってくださることに安心感を覚えました。私自身も、想像力を働かせながらアートと公共のよりよい関係性について考え続けていきたいと思います。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

みんなの就活の悩みが印象的でした。生の等身大の声を聞くことができ、考え方や捉え方は本当に三者三様であることを実感しました。私自身もいわゆる就活をして挫折した経験がありましたが、コロナ禍だったこともあって当時悩みを打ち明けられる仲間はいませんでした。特に文化芸術領域は明確なキャリアパスがあるわけではないので、不安を抱えることも多々あります。近しい領域に関心のある同世代と悩みを共有できる場があるというのは大切なことだと感じました。

M.Suzuki
共立女子大学 文芸学部 芸術領域 劇芸術専修
詳しく見る
M.Suzuki
共立女子大学 文芸学部 芸術領域 劇芸術専修
Q. トークセッションでの気づき

戸館さんや野田さんの対談や実例を聞いて「アート」を市民社会の中で機能させることの難しさを感じました。「アート」はかたちのある作品だけでなく名づけや価値づけできないものや営みも指すからです。ですが、今回のトークセッションを通して私自身の「アート」の概念が変化しました。これからもっと広い視野で文化芸術と向き合えると思います。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

言葉ではないのですが、参加者のグループトークでアートに対する官と民の関係性についてもっと知りたいという話になったことが印象に残りました。今回の内容を咀嚼し、自分で調べてみたいです。

𡈽屋志穂梨
東京大学 文学部 人文学科 美学芸術学専修課程
詳しく見る
𡈽屋志穂梨
東京大学 文学部 人文学科 美学芸術学専修課程
Q. トークセッションでの気づき

自身の体験から意見をつくってよいのだということ。普段はアカデミックな環境の中で、論理的かつ客観的な意見を求められる場にいるので、個人の主観的な感想であっても温かく受け入れてもらえたことが印象的でした。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

地方出身者の方々がいっていた「そもそも触れられる文化芸術の選択肢がほとんどなかった」という言葉。

出口ありを
東京大学 前期教養課程 1年 文科二類
詳しく見る
出口ありを
東京大学 前期教養課程 1年 文科二類
Q. トークセッションでの気づき

感情と理論のバランス、伝え方の大事さ
現代では、科学的、なるべく客観的であることが説得力ありと(まるで正しいように)見なされることが多いのではないだろうか。しかし、トークセッションであっても、グループトークであっても、人が何かを志したり、一生をかけたいと思ったりと人生のターニングポイントのきっかけは、個人的な感情に突き動かされていた場合ばかりであった。飛び込んでみる、訴えかけてみる、など理論で考えていては躊躇することも、とりあえずやってみる。もちろん感情だけでは周りからの理解を得られないこともある。しかし、感情を置き去りには決してしたくない。個人的な感情を、熱意とともにいかに理論を使って、人を巻き込んでいくか、が大切だと感じた。"内"の伝え方、表現の工夫次第で、"外"の反応は驚くほど変わるだろう。アウトプットを重ねて、工夫を模索したい。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

ささいな違和感のために、アートがあるなら、アートが当たり前な社会に生まれていたいな(グループトークにて)

アートの公共性がテーマのお話をうかがったのち、グループにて出てきた言葉。 感情をアウトプット、何かを伝えたくなったとき、言葉だけではない、他の表現を用いることもあって、それがアートにつながっている。アートをみて、新しい、言葉未満の感情が湧き出てくることもある。いつもそうとは限らないけど、情感を揺さぶってくる作品に出会うことが、アートに触れているときっとある。(野田さん、戸館さんより)

不要不急と言われても、贅沢だと言われても、アートがある、そのことが、誰かの心をちょっとでも軽くするかもしれない。アートに興味がなくても、あってもいいよね、と受け入れられる。そんな世界がいいな。

より多くの人にアートを体験する機会を増やすにはどうしたらいいんだろう、と考えていた私に、文化インフラとしての新しい視点を与えてくれた。

水澤汐音
女子美術大学 芸術学部 アート・デザイン表現学科 アートプロデュース表現領域
詳しく見る
水澤汐音
女子美術大学 芸術学部 アート・デザイン表現学科 アートプロデュース表現領域
Q. トークセッションでの気づき

皆さんの話を聞く中で、自分の輪郭が見えてくるような感覚を持ちました。あらためて、本当に興味を持っていることについて自覚することができる機会でした。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

大学でアートに対する価値をあまり感じていない人に対する、イベント企画の持ちかけについてのお話が印象に残りました。

都澤 和奏
明治大学 文学部 文学科 演劇学専攻
詳しく見る
都澤 和奏
明治大学 文学部 文学科 演劇学専攻
Q. トークセッションでの気づき

アートプロジェクトにもさまざまなかたちがあることがわかり、ますます興味が湧きました。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

「現場のことをまだよくわかっていない」と仰られていたのが印象に残っています。そのことに気づくということがその方が普段からアートについてまっすぐ考えていると伝わり素敵だと思いました。

やぎはつね
東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 アートマネジメント専攻
詳しく見る
やぎはつね
東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 アートマネジメント専攻
Q. トークセッションでの気づき

2年ぶりに戸館さんのお話を聞いて、「たった一人でも誰かを救うことができるのが公共事業」という言葉がすっと胸に入ってきました。
前回お話を聞いたときも同じ言葉を仰っていたと思うのですが、今回はこの言葉に納得がいったのです。
「北本ビタミン」の10年後を追ったドキュメンタリー映画を作る過程で、市議会議事録を漁り、さまざまな立場の関係者にお話を聞きました。市の事業として進めたアートプロジェクトが多くの市民にとっては意味を感じられなかったことを痛感した反面、小学生時にプロジェクトに通っていた子どもが大学生に成長した今、北本で自分のやりたいことを企てていると話してくれました。

まさに、公共事業が大衆ではなく、たった一人でも救うことができると実感した経験でした。

実感を持って聞くと、そのお話の深さが増し、共感できるのですが、その反面、その話では語られない部分にも想像が広がります。
たとえば、公共事業で一人を救えたとしても、行政の評価基準は数値ベースで評価期間は単年度だしな、とか。首長が変われば簡単に価値基準が転覆する公共セクターで、一人を救う公共事業をどうやって継続させることができるのか、(だから大学が母体となった松山ブンカラボは画期的だったのにな)とか。

実感を持って話を聞く。
それは単に自分の経験に人の話を引き寄せるのではなく、相手の話をより理解するために自分の経験を抽象化し検討していくことともいえるのかもしれません。

今後、アートマネージャーとして、アーティストと行政、市民、サポーターなどさまざまな立場の人とのあいだに立っていくことになるでしょう。いろんな人のあいだに立つことは、それぞれの人の語りに耳を傾け、対話をしていく必要があります。 そうしたときに実感をもって話を聞けたら、わたしたちを取り巻く複雑な状況を捉えつつ、相手の言葉をより深く理解できれば、少しでもよい方向に事が動いていくのだろうなと思いました。当たり前のことを書いていますね(笑)。
でも私たちの注意を惹きつける刺激的な言葉があふれる現代において、相手から発された言葉を実感を持って受け取ることが難しくなっている気がしています。"

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

現場から帰ってきてオンラインミーティングにつないで、そこで「公共とは」について語るギャップ(けいくん) アートはよいもの、みたいな前提があるのが気になる(くるちゃん)

どちらも直面したのに見ないふりをした感覚だったなと思い、はっとしました。 当たり障りのないつるつるの言葉があふれる中で、その場の空気や自分の気持ちを素直に捉えた、質感のあるざらざらした言葉はとても強さがあるなと感じます。

Y.N
学習院大学 文学部 哲学科 美学美術史系
詳しく見る
Y.N
学習院大学 文学部 哲学科 美学美術史系
Q. トークセッションでの気づき

今回のトークセッション・ミーティングに参加して、今までに想像もしなかったアートプロジェクトについてのお話や、自分とは違う領域で活動されている他の参加者の方々のお話を聞いて、自分が今後同様にアート・芸術とかかわっていくかをあらためて考えることができました。私は美術史を学んでいるので、美術・アートを鑑賞したり活用されたりしている主な場として、身近に感じるものは美術館などになりますが、その外でもさまざまなプロジェクトにかかわっている方がいるということを知り、私は、すでにある作品などの受け手側であることの方が多いと感じました。今後私も、自分自身の学びや経験を活かしつつ、何か参加できるものはないか探してみようと思います。

Q. 印象に残った参加メンバーの言葉

振り返りの際の相談で、学祭で同級生に「文化的なものはお金にならない」と反対された、という話が印象に残っています。そのような考え方もあることは想像できますが、ではその意見に直面した時に、どのように理解や協力してもらうかという問題は難しいと思いました。私自身も、友人などに美術史を学んでいると伝えると「すごいね」と言われて、自分には理解が難しい崇高なものというイメージを持たれがちで、そのような人たちにも、気楽に楽しんでほしいということをよく考えているので、共通する問題のように感じました。

トークセッション 目次

TAMスタジオ2023
第1回トークセッションレポート「アートマネジメントを志す心構え」
ゲスト:戸舘正史(文化政策、アートマネジメント)
ファシリテーター:野田智子(アートマネージャー/Twelve Inc. 取締役)
参加メンバー〈スタジオメイト〉の声
第1回トークセッションレポート「アートマネジメントを志す心構え」
第2回トークセッションレポート(1)
「生活と地続きに展開するアートマネジメント」
ゲスト:堀切春水[NPO法人BEPPU PROJECTプロジェクトマネージャー]
モデレーター:野田智子[アートマネージャー/Twelve Inc. 取締役]
第2回トークセッションレポート(2)
「生活と地続きに展開するアートマネジメント」
ゲスト:堀切春水[NPO法人BEPPU PROJECTプロジェクトマネージャー]
モデレーター:野田智子[アートマネージャー/Twelve Inc. 取締役]
参加メンバー〈スタジオメイト〉の声
第2回トークセッション「生活と地続きに展開するアートマネジメント」
この記事をシェアする: