ネットTAM

生まれ変わった「踊りに行くぜ!!」Ⅱ(セカンド)~ JCDNダンス作品クリエイション&全国巡回プロジェクト

トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」では、JCDN(ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク)の佐東範一さんに審査員をおつとめいただきましたが、そのJCDNからニュースです。

2000年から2009年まで10年間継続して開催されてきたコンテンポラリーダンスの全国巡回公演プロジェクト「踊りに行くぜ!!」。
それまで日本に存在しなかったコンテンポラリーダンスのネットワークを生み出し、ダンサーには公演の機会を、観客には全国各地で観る機会を、開催地には地域資源の発掘と新たな価値観をもたらし、プロジェクトは海外でも展開されるようになるなど、日本のコンテンポラリーダンス界、アート界、NPO業界に、大きな刺激と成果をもたらしてきました。

その「踊りに行くぜ!!」が、<ダンス作品をつくるプロジェクト>として今年度から生まれ変わり、新たな目的<ダンス作品制作環境整備>に向けて「踊りに行くぜ!!」Ⅱ(セカンド)としてスタートするとのことです。

odorini.jpg10年前と比べると、コンテンポラリーダンス業界は大きな進展があった一方で、「観客を満足させ次回も友人も誘って絶対にまた見に来ようと思わせるような強度を持つ作品がまだまだが少ないとのジレンマもここ数年感じていた。日本の作品創造環境のあまりの貧弱さが要因の一つではと思った」と、JCDN。

そこで、「踊りに行くぜ!!」の次なるステップとして、これまでのネットワークをいかし全国のパートナーと協働して「作品創造をサポートする新しいシステム」を作ることにしたそうです。具体的には、「日本全国に作品を創るためにレジデンスしながらリハーサルができるスペースを確保し、ある一定期間アーティストが滞在し、作品を立ち上げていく=「ダンス・イン・レジデンス」。同時に、ワーク イン プログレスや、クリティカル・レスポンス・プロセスなどを取り入れ、他者の反応を取り入れながら多角的な視点で作品を練り上げていく機会が設けられました。
作品発表の機会だけでなく、作品創造のサポートのおもしろさと意義が全国的に広がれば、もっと日本のダンスは発展していくのではと考えているとのことです。


10年を経て、課題をしっかり受けとめ、さらに次のステップに挑戦するJCDNの取り組みは、まさに「芸術環境KAIZENプロジェクト」!

このプロジェクトで制作された7つの新作品は、2011年1~3月に松山、鳥取、八戸、福岡、伊丹、東京で巡回公演されるそうです。詳しくは、踊りに行くぜⅡサイトから。

この記事をシェアする: