コロナ禍により「人と集まる」「移動する」「対面で大声で笑いながら会話をする」といったこれまで私達が当たり前のように享受してきたことができない状況が続いています。この状況は当然のことながら、アートを触媒にコミュニティ開発などの事業を展開する我々にとっては大きな痛手です。現場を直接訪れずにサイトスペシフィックなアートプロジェクトを企画できるのか、直接の対話なしに地域との関係を深められるのか、などプロジェクトに対する課題を挙げればきりがありません。
 確かに非常にシビアな状況です。ただ、こういう状況下だからこそ自分たちで新たな形を開発していくしか選択肢がない状況にやりがいを感じている側面もあります。これまで自分が重ねてきた小さな成功に捉われることなく、また様々な状況や物事から学び直し、アートプロジェクトの形を作り上げていくことでコロナ以前よりも良い形を生み出せることを強く信じています。やるしかないからこそ、楽しく。今はそんな心境です。