ネットTAM

トヨタ・アートマネジメントの新たな試み>パブリックコメント

今回のトヨタ芸術環境KAIZENプロジェクトでは、全国から79件もの応募をいただきました。アートマネジメント現場におけるさまざまな課題が浮き彫りになり、また前向きなアイディアも多数寄せられました。トヨタ・アートマネジメントは、こうした貴重な声をとりまとめて社会に発信・提言していくことも、KAIZENプロジェクトの役割なのではないかと思い至りました。

そこで、一次選考の結果を問わず、事前に了解が得られた応募案件=56件=をネットTAMにて公開し、その1件1件に対して、広く一般から意見や感想、提案、連携のオファー等を収集する「パブリックコメント」を実施することにいたしました。いただいたコメントは、公開プレゼンでの議論、応募者へのフィードバックに活用させていただきます。また、公開プレゼンの結果とあわせて、関係各所への「提言」としてとりまとめていきたいと考えています。  

全国各地の皆さんからの声が集まれば、芸術環境を変える力となります。ぜひご協力をお願いいたします。多数のコメントをお待ちしております!(投稿者の個人情報やコメントの原文は公開いたしません)。パブリックコメントは6/9にオープンするKAIZEN公式サイト上にて、6月中旬より展開予定です。(パブコメ参加者の皆さま、事前確認をお待たせしてすみません。現在鋭意準備中です、数日中にご連絡を差し上げます)。

パブコメ実施にあたっては悩みもありました。ひとつは、KAIZENプロジェクト公募開始後に持ち上がった話であること。つまり、応募者は、一般公開を想定して内容を書いておられないわけです。助成申請内容をつまびらかにするなど前代未聞とも思えました。もう一つは、著作権保護の問題です。一生懸命考えてくださったKAIZEN策が、ネット上に公開されることで二次使用されてしまわないか。

そのほか、準備時間の短さやパブコメ参加者が集まるか等の心配もありました。が、最終的には、応募者各位に掲載範囲も含め参加の判断をゆだねました。すると、予想に反し「貴重な機会なのでぜひ参加したい」との返信が多数あり、参加数は全応募案件の7割に達しました。パブコメ実施に同意してくださった皆さま、ありがとうございました!

事務局にとってまったく新しい試みなのですが、KAIZEN審査員のお一人が言われていたように、多分これはKAIZENプロジェクトの使命なのかもしれません。単なる公募助成の枠を超えて、芸術環境改善にむけて広く一般の声を集め、社会に発信すること。パブコメのあり方、助成のあり方を考える機会とすること・・・・・挑戦がはじまります。

参考までに、以下パブコメについて。ネット検索すると行政のパブコメが多数でてきます。形式だけではないパブコメが理想です。KAIZENのパブコメは規則制定のため、ではありません。


パブリックコメント(Public Comment、意見公募手続): 公的な機関が規則あるいは命令などの類のものを制定しようとするときに、広く公に(=パブリック)に、意見・情報・改善案など(=コメント)を求める手続をいう。公的な機関が規則などを定める前に、その影響が及ぶ対象者などの意見を事前に聴取し、その結果を反映させることによって、よりよい行政を目指すものである。通称パブコメ。   (wikipediaより)


この記事をシェアする: