ネットTAM

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復元力と創造性をもつ芸術文化支援に向けて

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このたび、ネットTAMでは米国における危機に強いレジリエンスとクリエイティビティを発揮してきた芸術文化支援の先進的な実践例を学ぶ国際シンポジウムを共催します。

文化の祭典でもあったオリンピックを終え、さまざまな社会課題が顕在化する日本で、芸術文化を今後どのように振興し社会で支えていけるのか。そして、日本の文化政策も含め、どのようなことが求められ実行していく必要があるのか。
今回、ニューヨークの事例を中心に米国の文化政策や資金調達の現在を紹介するとともに、今後の日本における文化政策の展望を描くディスカッションの場を設けます。ファンドレイズを具体例として、社会的合意形成を得るプロセスを始め、すべての人で支える芸術文化支援のあり方について考えます。今回のシンポジウムをきっかけに、文化政策につなげられるよう横断的なプラットフォームを形成して行くことを検討します。

シンポジウムではアメリカ・ニューヨークで主に文化芸術施設の資金調達や中間支援組織の役割、それらを通した文化政策のあり方などを調査研究されている橋本裕介氏[ロームシアター京都/NPO法人舞台芸術制作者オープンネットワーク]による研修報告が実施されます。開催にあたりネットTAM講座において、研修報告をもとにした橋本裕介氏のコラムやシンポジウムレポートを全3回にわたり連載します。みんなで支える芸術文化について、ネットTAMでは皆さまとともに考えたいと思います。

開催概要

  • 日時
    2022年3月15日(火)10:00~12:30(開場9:40)
  • 会場
    国際文化会館・東館B1F 岩崎小彌太記念ホール(東京都港区六本木5-11-16)
  • 参加費
    • 一般:3,000円
    • 学生:500円
  • 定員
    40名オンライン(会場収容率23%)/(Zoomウェビナー):人数制限なし
    ※コロナ感染症防止対策のため、会場参加は先着40名までとさせていただきます
    ※見逃し配信有:3月23日(水)~31日(木)
  • 申込方法
    1. Peatixから:https://symposium2022.peatix.com
    2. メールから: 宛てに、件名を「3/15シンポジウム申込」とし、【氏名・所属(部署・役職)・連絡先(住所・TEL・メール)・参加方法】をお送り下さい。
    3. FAXから:別紙「参加申込書」に必要事項を記入のうえ、03-5439-4521までお送り下さい。
  • 申込締切
    2022年3月10日(木)

プログラム

  • 10:00
    開会挨拶/尾﨑元規(企業メセナ協議会 理事長)※オンライン出演
  • 10:05
    研修報告会 「ニューヨーク研修報告」
    橋本裕介氏[ロームシアター京都/NPO法人舞台芸術制作者オープンネットワーク]
  • 10:25
    講演会「ファンドレイズの技術と思想 BAMでの36年を振り返りながら」カレン・ブルックス・ホプキンス氏 ※オンライン出演
    [ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック(BAM)名誉プレジデント]

休憩(5分)

  • 11:15
    パネルディスカッション
    • パネリスト:
      カレン・ブルックス・ホプキンス氏
      笠原美智子氏[アーティゾン美術館 副館長]
      佐藤大吾氏[NPO法人ドットジェイピー 理事長/武蔵野大学 教授]
      吉本光宏氏[ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長]
    • ファシリテーター:橋本裕介氏
  • 12:30
    閉会挨拶/澤田澄子[企業メセナ協議会 常務理事]

ゲストプロフィール(敬称略)

橋本裕介[ロームシアター京都/NPO法人舞台芸術制作者オープンネットワーク]
2010年、KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭を企画、19年までプログラムディレクターを務める。13年から19年まで舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事長。14年1月よりロームシアター京都勤務。21年3月末から1年間、文化庁新進芸術家海外研修制度でニューヨークに滞在。

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カレン・ブルックス・ホプキンス[ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック(BAM)名誉プレジデント]
1979年からの36年間、特に99年から2015年の引退まではプレジデントとして務め、BAMをアメリカ合衆国の現代舞台芸術のメッカとして不動の地位を築くまでに成長させた。ニューヨーク市文化諮問委員等の要職を歴任。スウェーデン王国北極星勲章コマンデール章、フランス文化芸術勲章シュバリエ等受章。2021年「BAM...And Then it Hit Me」を出版、オナシス財団の支援により世界各国で出版記念イベントが行われる。
「オナシス財団は、カレンを財団理事として、また財団の米国における文化活動のシニア・アドバイザーとして迎えることができたことを誇りに思います」。アンソニー・S・パパディミトリオー(オナシス財団理事長)
※オンライン出演

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©Bob Klein

笠原美智子[アーティゾン美術館 副館長]
1957年長野県生まれ。明治学院大学社会学部卒。シカゴ・コロンビア・カレッジ大学院修了(写真専攻)。東京都写真美術館・東京都現代美術館を経て現職。著書に『ジェンダー写真論 1991-2017』、『ヌードのポリティクス 女性写真家の仕事』『写真、時代に抗するもの』、2005年ヴェネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー(「石内都 mother’s」展)。

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佐藤大吾[NPO法人ドットジェイピー 理事長/武蔵野大学 教授]
1973年大阪生まれ。大阪大学法学部在学中に起業、その後中退。2010年、英国発世界最大の寄付サイトの日本事業「Just Giving Japan」を創業(17年LIFULLグループ入りを経て、19年トラストバンクへ事業譲渡)。日本における寄付文化創造にも尽力。

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吉本光宏[ニッセイ基礎研究所 研究理事・芸術文化プロジェクト室長]
1985年ころから、文化政策に関する調査研究、文化施設開発などに携わる。文化審議会委員、東京芸術文化評議会評議員、(公社)企業メセナ協議会理事、(公財)国際文化会館評議員などを歴任。97年セゾン文化財団の助成でNYコロンビア大学に留学、米国の文化政策、NPOのリサーチを実施。

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©Jouji Suzuki

  • 主催:公益社団法人企業メセナ協議会
  • 共催:
    ネットTAM[トヨタ・アート・マネジメント(アートマネジメント情報サイト)]
    特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM]
  • 後援:
    公益社団法人全国公立文化施設協会
    公益財団法人公益法人協会
  • 特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会

特別編 アメリカのファンドレイジングの現在 目次

1
復元力と創造性をもつ芸術文化支援に向けて
2
アメリカでの研修報告・その1
3
多様化するファンドレイズ
4
問題提起:デザインされた政策と草の根から立ち上がる政策のバランス
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