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【はじめての寄付物語】 A子の東北旅行(1)

自動車会社に勤めるA子です。
9月の週末、アート系非営利団体で働くC子と一緒に、岩手県大槌町へ旅行しました。
今日はその様子を報告しますね。

東京から東北新幹線に乗り「新花巻駅」へ。
そこから車で2時間半で大槌町に到着です。
東日本大震災の日、津波と火災で壊滅的なダメージを受けたまち。
あれから1年半が経っていました。

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  まちも防波堤もなくなり、
  土台だけが残っていました。    
  夏草だけが生い茂る様子に言葉が
  でない・・・。

 旧役場。
 津波は二階まで達したそうです。
 時計はそのときを差したまま・・・。

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 海辺には、
 持って行き場のない、ガレキの山。

大槌町は、作家・劇作家の故・井上ひさしさんの
「ひょっこりひょうたん島」や「吉里吉里人」の
モデルになった町です。

これはひょっこりひょうたん島のモデルになった蓬莱島。
陸から島へと通じていた道は流されたけど、
弁財天のお社や、松は残りました。

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大槌町についた最初の晩は、震災で奇跡的に残った小鎚神社の、年に1度の宵宮(よいみや)でした。宵宮というのは、例大祭を翌日にひかえた、前夜祭です。

夕方になると、どこからともなく、舞を奉納する郷土芸能の一行や山車(だし)が集まってきました。
鹿子踊(ししおどり)、虎舞(とらまい)、神楽(かぐら)...。   
小さなまちに20を超す伝統芸能が存在しているなんて、驚きです。
集落ごとに伝統の踊りがあり、それを親から子へと代々伝えていっているとのこと。
みんな"おらが地元が一番!"とばかりに、誇らしげな表情。

「以前のまち並みはもうないけれど、祭りのために外から人が戻ってきている」

「震災があったからこそ、祭りを途絶えさせたくない。子どもたちも踊り手の中に入って、見よう見マネで参加する。そういうつながりが、大事なんだ」

震災で一度に多くのものを失った中で、お祭りという文化が残り、
そこから復興への新たなエネルギーを呼び起こそうと自らを鼓舞されているように映りました。
祭りは、慰霊であり、絆であり、復興への決意そのものなんですね。

夜が更けるにつれて、祭りの盛り上がりは、ますますヒートアップしていきました。
その様子をもう少しお伝えしますね!

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 トップバッターは鹿子踊(ししおどり)。
 気合入ってます!

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こちらは、別のグループの鹿子踊。 
 力強い、勇壮な鹿子踊に、
 圧倒されます。

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こちらは虎舞(とらまい)!

二人一組になって虎頭に入り、
太鼓や笛、威勢のいい掛け声に合わせて、とんだり跳ねたり寝ころんだり・・・。

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虎舞の掛け声は、ノリがよくて、
まるでラップのよう!!
子どもから大人まで、
身体を揺らし、声をからして叫びます。
「豆腐の切り口 真四角で、鍋の底は真っ黒け!ヨイヤッサー~♪」

東北の郷土芸能が放つ力強さ、うまく伝わっているかしら。
翌日はいよいよ例大祭。
次回はその模様をお知らせします!

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