ネットTAMの求人情報掲示板「キャリアバンク」に投稿された求人情報件数が、本日500件となりました。2005年3月の開設から2年余り。「スタート時に掲載されている求人がゼロ件では、さすがに格好がつかないだろう」と、オープン前には、求人中の団体を探して情報投稿をお願いしたこともありました。おかげさまで、現在はひと月30-40件の求人が寄せられるようになりました。求人内容も幅広くなってきています。

キャリアバンクを立ち上げたいと思った理由のひとつは、かつてイギリスの新聞（タブロイドではなく高級紙）に、アートマネージャーの求人がまとまって掲載されているコーナーを見たときの「あ！」という直感のようなものがあります。日本にもあんなのがあったらなあと。新聞は無理でも、アート関係の求人情報が常時ストックされていて、誰でもアクセス可能、「あそこを見れば何かあるよ」とみんなが頼りにできる場所を作れないかと考えていたのです。

さらには、閉じられた枠の中だけでアート関係の人材が回っていくのではなく、知り合いの紹介やツテといったものを超えて、求人情報がオープンにならないかという思いもありました。また、さまざまな地域の求人が公開されることで、都市部だけで人材が回るのではなく、全国的なレベルで人材の流動化をはか れるのではないかとも考えました。

一方で、2002年のTAM東京会議でも指摘されていた、アートマネジメント学科を卒業した学生の就職問題等は、なかなか具体的な解決策が出てくる様子が見えてきませんでした。この分野をを開 拓してきたトヨタ・アートマネジメントらしく、民間らしく、課題解決にとにかく何か一石を投じようという気持ちもありました。

こんな状況の中で、キャリアバンク構想が生まれてきました。

企画段階では、本当に求人情報が集まるのだろうかという声もありましたし、掲示板形式にすると迷惑書き込みだらけにならないかという心配もありまし た。しかし、スタートしてみると、求人投稿してくださる方の輪も広がり、迷惑投稿についても心強いSETENVチームが万全の対策を取ってくれていて心配 なく継続開設できています。

まだまだ、雇用に関するさまざまな課題がすべてクリアになったとはいえませんが、キャリアバンクの運営を通じて少しでも現状を変えていけたらと願っています。