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新潟セッション

きほんにもどって、オーケストラ

開催日: 1998年9月 4・5・6日
開催地域: 新潟
会場: 新潟市音楽文化会館
ジャンル: 音楽
参加者数: 135人
コーディネーター: 新潟市芸術文化振興財団 寺田尚弘

1999年4月10日、新潟市民芸術文化会館コンサートホールでおこなわれた、東京交響楽団第1回新潟定期演奏会は、満員のお客様の熱烈な拍手で始まりました。この公演は、新潟市と提携を結んだ東京交響楽団の「サントリーホール定期演奏会」を年5回開催するものです。「定期演奏会」はオーケストラの真の実力が問われる公演です。地方公演にありがちな名曲コンサートではなく、定期演奏会をおこなうことで、単発の公演では取り上げることができなかった大曲も数多く紹介できます。また、同じ団体を定期的に聴くことにより、「オーケストラを聴く耳の基準」ができるなど、多くのメリットが考えられます。

97年度の演劇に引きつづき開催した、新潟セッションでは、「オーケストラ」をテーマに、3日間の講座をおこないました。ヨーロッパでは小さな町にもプロのオーケストラがあり、市民は「自分たちのオーケストラ」として応援しているそうです。では日本は? 今回は、指揮者、団員、事務局、主催者(ホール)など、いろいろな立場でオーケストラにかかわる方々をお招きし、オーケストラの歴史、オーケストラと地域の結びつきなどについて現場の声を聞かせていただきました。

新潟市では、新潟市民芸術文化会館のオープン後、オーケストラのコンサートが数多く開催され、そのほとんどが満席に近い状態で公演日を迎えています。TAMの開催によって、オーケストラと地域社会のあり方や、新潟市の今後の音楽界をどう発展させていくかなど、市民とともに考える機会を与えていただいたことに深く感謝しています。

[(財)新潟市芸術文化振興財団 寺田尚弘/99年7月]

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