ネットTAM

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東京会議2004

次世代からのマニフェスト―TAMスピーチ大会―

続・これでいいのか?アートマネジメント!
開催日: 2004年3月20日
開催地域: 東京
会場: オリベホール
ジャンル: 総合
参加者数: 152人
コーディネーター: TAM運営委員会

TAMのファイナル・セッションをどのように締めくくるか。悩みに悩んだ挙句、TAMはやはり最後まで現場主義を貫くことになった。最後にこだわった現場のテーマは、ずばりTAMの成果。つまり、アートマネジメントの分野で次世代の人材が育ってきていることを確認することである。若い芽が確実に存在することを見届けるには、実際に若い芽に出てきてもらわねばならない。そこで全国公募のスピーチ大会となったのだが、果たして本当にそんなツワモノが何人もいるのか?しかも賞金は10万円。とはいえ、決して主催者が賞金を出し渋ったわけではなく、これは敢えて「賞金目当て」の可能性を排除したいというディレクター側のこだわりである。

幸い50名の応募をいただき、しかも、内容はいずれ劣らぬ力作で一次選考は大変だったが、選考にあたっては「次世代からのマニフェスト」にふさわしいよう、論文的な分析よりも具体的な提案を重視した。

そしてスピーチ大会当日。「アート・ソムリエ--企業メセナを変える21世紀型アートビジネス--」(小林真由子さん。兵庫・学生)、「アートが社会の中で自立するために」(山吹善彦さん。東京・会社員)、「アートにおけるNPOの可能性」(奥村圭二郎さん。東京・学生)、「新指標による社会のイノベーション」(藤浪諭之さん。静岡・会社員)、そして特別枠として「"楽ガキ"のススメ」(後藤秀樹さん。愛知・会社員)の5つのスピーチが壇上で披露された。流麗なプレゼンもあれば、本題に入る前に時間切れになったり、頭が真っ白になったりする人もあり、会場は8年間のTAMでは味わえなかった新鮮なスリルに満ちた。「次世代のマニフェスト賞」は、新鮮なアイディアを提案した学生の小林さんが受賞した。

TAMが最後に差し出したマイクを、多くの人がしっかり受けとめてくださったことにわれわれは大きな手ごたえを感じた。全ての応募者の勇気に心からの感謝を捧げたい。

[文責:TAM運営委員会ディレクター・熊倉/04年8月]

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