トヨタ・アートマネジメント講座

Vol.49  横浜セッション
もう一度!アートマネジメント

横浜で初めてのTAM音楽セッションだったと聞いておりますが、音楽自体や演奏という芸術活動そのものにフォーカスすることではなく、音楽・芸術を通じてどのように社会と接点を見出していくかが、アートマネジメント講座の趣旨にふさわしいと考え、その上で以下のプログラムを考えました。

1日目は、「社会を変える芸術の可能性」を池上惇先生のレクチャーを皮切りに、社会に近づくアート<Part1>として私共の特定非営利活動法人ポップ・ライフ・ジャパンの3年間の活動とその成果について、<Part2>は野村誠氏の演奏を含めてアウトリーチ活動を紹介し、熊倉さんのナビゲートでディスカッションを行いました。2日目はより実務的なアートマネジメントの勉強になるように、参加者を40名前後まで絞りこみ6グループに分け、現実の活動を題材にケーススタディメソッドを用い、その背景にある戦略、迷い、悩みなどを赤裸々なケースについてグループごとに検討・議論し発表を行いました。

具体的には、1日目にアートの可能性、その可能性を社会につなぐマネジメントの必要性をそれぞれ原点に返って考えてみることにしました。

「アートマネジメント」という言葉は、最近では一般名詞とも思われますが、この造語がどのような意味を持つのか、アートの魅力と、必要となるマネジメントとは何かを全体で再確認することになったと思います。アートマネジメントとは、何か特別なマネジメント体系というよりは、アートという創作物を、その魅力を最大化させ、広く社会とつなげていくようにマネジメントを行うというものであり、アートマネジメントという特別なマネジメント体系というよりは、他の組織マネジメントやマーケティング戦略と大きく異なるものではないことについて、再考する機会になったと思っています。

2日目は、毎月コンサート事業を行う団体P社の中身を赤裸々に綴ったケーステキストを前日から参加者に配布し、P社のこれまでの戦略やこれからの戦略について、自らがP社の代表になったつもりで、読み込んできてもらい、グループごとに討議・発表してもらいました。そして、それぞれのグループの考えを発表し、更に皆でディスカッションを行い、アートをいかにマネジメントしていくかについて、意見交換が活発に行なわれました。

このケースメソッドを通じて、アートマネジメントは比較的きれいなイメージでありますが、芸術を好きなだけでは事業活動は成り立ち得ないこと、ベースとなるマネジメントに関する知識・経験・能力が不可欠であることを再確認できたものと思います。

以上が横浜における音楽セッションの中身ですが、参加者はとても熱心であり、特に2日目におこなったケースメソッドは白熱し、ほとんどの参加者がまたやりたいと感じてくれました。何よりも、私共のような小さな団体の3年強の活動について、TAMという大きな舞台で総括する機会を与えられ、更にジャンプアップする意欲を持てたことに、大変感謝しております。

[特定非営利活動法人ポップ・ライフ・ジャパン代表 宮野尚紀
/04年8月]

[FLYER]

(チラシ)

オモテ面 / ウラ面

[拡大] 開催時のチラシを拡大してご覧いただけます。


[DATA]

開催日 2003年3月 21・22日
開催地域 横浜
会場 ひまわりの郷、ウィリング横浜
ジャンル 音楽
参加人数 108人

 



※地域コーディネーターの所属はコメント執筆当時のもの。コメント出典: 『トヨタ・アートマネジメント講座の軌跡1996-2004』 。

「Vol.49  横浜セッション」オモテ面

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