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採択企画レポート

団体名

芸術団体のためのファンドレイジング・アクション・コミティー (FACA:Fundraising Action Committee for the Arts)
メンバー:伊藤美歩、岩本直子、内藤るみ

企画名

芸術団体のための「ファンドレイジング・オペレーション・ハンドブック 〜個人寄付開拓編〜」
作成・発行および関連企画

詳細

最終報告 (2009年9月22日)

プロジェクト全体概要

本プロジェクトは、芸術団体における個人からの支援に焦点を絞ったファンドレイジングの実践的なハンドブックを作成することを主たるゴールとし、その前後に関連企画として、1)芸術団体の現場担当者との意見交換会、2) ワークショップ&ネットワーキングイベントを開催した。最終的にハンドブックはPDFで発行し、ネットTAMのKAIZENサイトからダウンロードできる形をとり、広く全国の芸術団体に活用いただく。


2008年7−11月  ハンドブック草稿の執筆 
2008年12月1日  意見交換会開催 
2008年12−09年7月  ハンドブックの見直し、加筆・修正、編集、デザイン 
2009年7月27日  ワークショップ&ネットワーキングイベント開催 
2009年8月31日  ハンドブック一般公開開始 詳細

意見交換会概要

  • 開催日:2008年12月1日
  • 開催場所:トヨタ自動車東京本社
  • 参加者:4団体から7名参加
  • 開催目的・概要:芸術団体の現場でファンドレイジングに携わる方から草稿に対する意見をいただいた。芸術団体の現場で「使える」ハンドブックにするため、そして筆者の独りよがりの内容に陥らないことが狙い。

  • 草稿の感想:教科書的、堅苦しい、日本の事例が少ない
  • 参加者からのアドバイス:
    ・「やる気」を与える内容に
    ・必要な箇所を拾い読みできるように
    ・日本の芸術団体以外からも先行事例を紹介
    ・はじめて取り組む団体にあわせる

いただいたご意見やアドバイスを受けて、大幅に構成を変更し追加の調査、執筆を実施した。


ワークショップ&ネットワーキングイベント概要

  • 開催日:2009年7月27日
  • 開催場所:トヨタ自動車東京本社
  • 参加人数:19名
  • 開催概要:

    第1部
    ・芸術団体のためのファンドレイジング・ハンドブックについての説明(FACA)
    ・ゲストスピーカーの所属団体における個人支援開拓の取り組みについて

    第2部:参加者によるグループディスカッション
    4つのグループに分かれ、以下の流れでグループワークをおこなった。
    【自己紹介セッション】
    【問題整理と目標設定セッション】グループの中から団体を一つ選ぶ
    【アイディア出しセッション】アイディアを出し合い、分類・整理
    【発表セッション】

    第3部:ネットワーキングタイム
    名刺交換、自由な情報交換の場とした。

全体所見(感想、反省点など)

一年前の公開プレゼンテーション時に想定していたものと随分異なるハンドブックができあがった。想定と一番違った点は、「ステップを踏む」のではなく「できるところから取り組む」ファンドレイジングの手引書となったことにある。「芸術団体」とひとくくりにしても規模、運営形態、顧客層、分野と非常に多様であり、ファンドレイジングの観点からもさまざまなステージにある。そういった読者層へ向けたハンドブックが「できるところから」取りかかれるよう導く内容となったのは必然だったと考える。

意見交換会の実施は、本プロジェクトの転機となった。当初、意見交換会の開催をプロジェクトに組み込んだ理由は、筆者が皆米国のファンドレイジングで経験を積んでいることもあり、日本の芸術団体の現場には必ずしも適さない要素が無意識のうちに含まれてしまうだろうという懸念があったからだ。しかし、目的以上の成果がもたらされたと考える。上述の変更も意見交換会にて建設的なご意見やアドバイス無くしてはされなかった。そのほか「である調」から「ですます調」に変更するというアドバイスもあり、表現が和らぎ読みやすいものとなった。また、芸術団体のみならず日本の非芸術団体からの成功事例も組み込むと参考になるという意見もいただき、ハンドブックの中で実現している。

反省点としては、メンバーの時間的リソースを超えた活動内容となった点にある。特に草稿からの大幅な変更を想定していなかったことが大きな要因ではあるが、全体的に振り返ると今後のFACAの活動を考える際のよい指標になったのではないだろうか。また、メンバー各自が日本のファンドレイジングの促進に向けた活動をしていくにあたり得難い貴重な経験ともなった。


今後について

FACAとして今後も、日本の芸術団体におけるファンドレイジングを促進・応援していく活動を続けていく予定である。本プロジェクトがFACAとしての活動第一弾となるので、ハンドブックをきっかけにフレキシブルな活動をしていきたいと考えている。また、日本ファンドレイジング協会と協力していくことも視野に入れており、芸術団体以外の事例を芸術分野へ紹介する機会をつくることや双方の交流の場を設けるなど、一歩ずつ実現していきたい。

【今後の活動予定(案)】
  1. ハンドブックを使ってみた感想・成果を収集
  2. 芸術団体の成功事例の紹介
  3. Artファンドレイザーたちのネットワーキング

■FACA プロフィール:
「トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」への助成申請を機に芸術団体のファンドレイジング活動を積極的に推し進める一助となるべく設立。メンバーそれぞれが日本およびアメリカの芸術団体で働いた経験を持つ。また、芸術団体の抜本的な経営体制および手法等に対し高い問題意識を持ちながらその現実的かつ有効な解決策を模索する活動、研究を各人のエリアで現在も行っている。