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そもそものところ

KAIZENプロジェクトが形になるまでの企画書を読み返すと、当初はまったく違うタイトルだし、内容もこうではないし、それはそれは「変身」したなと思う。しかし、なぜこういう助成プロジェクトを考えたかという、そもそものところに変わりはない。

今のアートマネジメント界に一番必要なのは何だろう?と考えたとき、最終的にたどりついた答えが、「考える時間」だった。

展覧会や公演を企画し、そのための助成金申請に追われ、助成金をとれば企画の実現に追われ、残務処理をすると、また助成金申請の時期になり、申請のための企画作りに追われる・・・。走りっぱなしで息もつけない――アートマネジメントの現場から漏れ聞こえてくる嘆き。こんな状態で本当にやりたいこと、質の高い作品は生まれうるのだろうか――そんな疑問と心配があった。

いま、アート界には「考える時間」が必要なのではないだろうか。考える時間にこそサポートが必要だ。いち早く、こうした助成(サバティカル:休暇・充電助成)をおこなっているセゾン文化財団の考え方にも学ぶところが大きかった。

そんな思いからKAIZENプロジェクトは動き出した。

「こんな仕組みがあったらもっとうまくいくのに」、「時間があったらこんなことできるのにね」、「とにかく現場のこの現状を変えたい」、「こんなことしたい。でもそれにあう助成がない」などなど、日頃から思ってはいるけれど後回しにしてしまっていたことを、この機会にじっくり考えて、実現してもらえたらと思ったのだ。

7/12公開プレゼン大会まで、あと13日!

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