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「文化政策」について改めて学ぶ、考える

今月から、「アートマネジメント事始め」第4弾の連載が始まりました。テーマは文化政策。早くからアートマネジメントや企業メセナ、文化政策の体系的な研究・分析を重ねてこられた富山大学の伊藤裕夫先生が講師です。ぜひ、読んでいただきたいです。

先日掲載した初回講義で印象的だったのは、現在は望ましいものとして受け入れられている文化政策も、歴史的に見れば国家による"抑圧や統制の文化政策"の歴史のほうが長かったのだという解説です。これには、はっとさせられました。

2001年に文化芸術振興基本法が公布され、国や地方自治体の文化振興の責務が明文化されると、多くの都道府県市区町村が次々と文化振興条例を制定するようになりました。確かに今は、行政側だけでなく市民側にも、「文化政策」は最初から望ましいものとして受け止められているように思えます。

時代や時の権力の影響を受け得る「文化政策」だからこそ、政策立案に携わる側も市民の側も、その歴史や意味をちゃんと抑えておく必要があるんですね・・・。伊藤先生の初回レクチャーが、この大事なポイントから入ってくださったことに感謝しつつ、事務局も次回を楽しみにしています。

「事始め」の連載は、毎月15日にアップします。感想等、ぜひお寄せください。

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