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セッションE「リージョナルシアターが地域を越える日」概要、ブログ限定情報。

このセッションで議論の対象とするのは、スバリ「演劇公演の地域巡演」です。
地域発の演劇の巡演を成立させるために、発信する側と受信する側に求められるものが何か、ということを中心に議論していきます。

なぜ、「演劇公演の地域巡演」に着目したのかですが、その理由は主に以下の3点です。

1 現在の国内の演劇状況より
巡演公演の大半が中央発である現状で、中央発ではない地域発の巡演を成立させていくことが、今後の課題であると考えていること。

2 地域発演劇の巡演のもつアート性より
地域演劇の巡演は、他者性が地域を超えて流通するアートそのものであり、このテーマを扱うことで、「他者の受容、多様性のある社会の実現」というアートの力を浮き彫りに出来ると考えていること。

3 演劇以外のアートへの応用可能性の高さより
演劇という装置産業的性格を持つ表現で巡演が可能なら、他の多くのアートのジャンルでも幅広く応用が利くと考えていること。

表現側の立場としては、自分達が活動する地域以外の観客に出会い、そこでこれまでと違う反応に出会うことは、新たな創作につながります。アーティストたちにとって、より多くの観客に見てもらえること自体には、芸術的意義がある。」のです(アートマーケティング入門{1}より)。

そして受け入れ側としても、文化背景の異なる他地域の文化を受け入れることで、新たなアートのDNAを生み出すことが出来ます。

このセッションが各表現団体の地域巡演の可能性を高め、各地域での多様なアートの成立の足がかりをつくるだけにとどまらず、アートの持つ力、なぜ今アートなのか、ということについても有意義な成果を求めたいと考えています。

激レアの個別チラシです。 ← セッションEの個別チラシです。

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