ネットTAM

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新潟セッション

翔ばたけ! ジュニアオーケストラ

〜子どものために、地域、企業、行政、そしてホールは何ができるか〜
開催日: 2001年7月 28・29日、 2001年8月 23・24・25日
開催地域: 新潟
会場: りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
ジャンル: チャレンジ編
参加者数: 70人
コーディネーター: 新潟市民芸術文化会館 中尾友彰

97年の演劇編、98年の音楽編に引き続き、新潟では3回目の開催となったTAM。チャレンジ編(音楽)となった今回は、それにふさわしいようテーマも絞り込み、「ジュニアオーケストラ」にスポットを当てた。普段なかなか取り上げられることのない題材だけに、各地の育成法、運営法、問題点、また官民の違いを一斉に紹介できたことは、関係者はもちろんのこと、受講者の大半を占める新潟市民に、財団が行う「ジュニア育成事業」への意識を高めてもらう良い機会となった。

講座編に加えて今回は、公共ホールの仕事を体験する実践編を用意し、TAMの1ヵ月後に開催されたジュニアオーケストラの祭典「2001ジュニアオーケストラフェスティバル in NIIGATA」(岡山市、北九州市、浜松市、新潟市の4つの公立ジュニアオーケストラが参加)での制作・運営をこれにあてた。フェスティバルの10日前から参加した受講生は、出演団体との連絡調整、運営マニュアルの作成補助、当日の各団体のアテンドなど、単なる雑務にとどまらず核となる仕事も担当し、講座を聞くだけでは決して得難い具体的なコンサート制作の手法を体験した。

また、今回のTAMとジュニアオーケストラフェスティバルの開催がきっかけとなり、「全国公立ジュニアオーケストラ連絡協議会」(仮称)発足に向けて、準備を進めることとなった。この協議会は、フェスティバルの開催や各地の情報交換などを目的としており、現在、全国8つの公立ジュニアオーケストラと交流を深め、2003年4月発足を目指している。

TAMの開催から、今まさに新たな風が吹こうとしている。

[新潟市民芸術文化会館事業課 中尾友彰/02年9月]

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